さまざまな牛からできたグラブは、ひとつとして同じものはありません。
品種が同じであっても、一頭一頭ちがう牛から作られた革は、まさに世界でたった一つのグラブです。
だからこそ、革の特徴を知ったうえで選び、大事に使っていきたいですよね。
「皮」と「革」の違い
「皮」とは、英語で「skin(スキン)」のことを指します。
動物の皮膚を肉からはいだ状態です。そのままだと固くなったり腐ってしまう、生の状態を「皮」と言います。
一方で、「革」は英語で「leather(レザー)」。
皮を薬品加工し、腐ったり変質しないようにしたものです。なめした状態にし、柔軟性や耐久性を持たせます。
天然皮革の構造
天然皮革は、二層構造になっています。
表面が「銀層」。そのうち、表面のことを「銀面」、裏面(肉側)のことを「トコ面」と言います。
その下に「真皮層」があります。コラーゲンなどのたんぱく質繊維でできています。網の目のように絡み合う網状組織で、なじみやすく、通気性に優れています。
革の種類は3種類!
①カーフ(仔牛革)
生後6カ月未満の仔牛の革。
ブランド革製品などに使用され、グラブには不向きです。
革の厚みは、0.9~1.2ミリです。
②キップ(中牛革)
生後6カ月~2年の牛の革。
上質な革で、しなやかなグラブになります。
革の厚みは、2.0~2.4ミリです。
③ステア(成牛革去勢牛)
生後6か月までに去勢した、オスの成牛の革。
銀面は粗いものの厚みが平均的に増し、耐久性に優れており、グラブに多く使われます。
革の厚みは、2.4~2.6ミリです。
牛からの命を受け継いだ大事なグラブ。特徴をよく知り、大事に長く使っていきましょう!
グラブの革の種類で迷ったら、ぜひ店頭のスタッフにお声がけくださいね。