より遠くに飛ばしたい!木製バット&竹バットの妙を探る

高校野球と言えば、「カキーン」!という金属バットの音が特徴です。

しかし一般的に、高校野球までは金属バットを使い、大学より上は木製バットを使うことになります。木製バットの特徴とはどのようなものなのでしょうか。

 

木製バットの素材


  • アオダモ
  • ホワイトアッシュ
  • メイプル

の3つが主流となっています。

 

■アオダモ

日本が誇る木製バットの材料。柔らかく粘りがあり加工がしやすいのが最大の特徴です。しなりがあるため打球が伸びやすく、さらに耐久力があって軽いのもメリットです。

しかし希少価値が高く、やや高価です。

 

■ホワイトアッシュ

しなりに乏しく耐久性に欠けますが、乾燥していることから硬さがあり、さらにアオダモよりも手に入りやすいのがメリットです。

 

■メイプル

アオダモとホワイトアッシュの中間の性質を持っています。耐久性があり、軽くて折れにくい特徴があります。

 

木製バットの「目」


■柾目(まさめ)

木目がピンストライプ、シマシマになっている面

■板目(いため)

木目が楕円模様の面。やや折れやすい。

 

木製バットが「飛ぶ」と言われるのはなぜ?


木製バットのほうが飛ぶのは、木製バット特有の「しなり」。球に当たった時の「弾力性」のためです。

■プラスチックの下敷きを曲げる…しなり

■勢いよく下敷きがはじき戻る…弾力性

 

木製バットの特徴・小さなスイートスポットとは


木製バットの扱いが難しく、折れやすいのは、スイートスポットが小さいためです。

スイートスポットとは、バットの形に木を削った時にできる、打った際に一番よく飛ぶ点。衝撃を加えたときに振動がなく、コンコンと叩いて一番音が鈍くなる部分と言われます。

バット上部から約17㎝の点にある500円玉代の点がスイートスポットです。

 

練習に最適!竹バットのすすめ


木製バットと併せて注目したいのが、竹バットです。

竹はそのままではバットになりません。薄く切り出した竹板を張り合わせ、圧力をかけて角柱状にし、それを切り出してバットにします。

竹バットの一番の特徴は「しなり」と「丈夫さ」。竹を張り合わせているため、球がバットの芯を外れると「ビーン」という強い痺れが伝わります。その痺れは、痛みを感じるほど。

そのため、バットの芯に球を当てる練習に最適と言われています。

 

【竹バットを使用した後の注意点】

  • 使用後は乾いた柔らかい布で拭いて、砂を取る。
  • 日の当たらない風通しの良いところで真横か垂直に立てて保管する。
  • 乾燥状態がベスト。水分はNG。バットケースに乾燥材を入れると良い。

 

バット名人・久保田五十一氏の作ったバットを店内に展示中!


2008年、モストの駐車場を特設会場にして、バット名人・久保田名人に削って頂いたバットを店内に展示しています。黒いバットはイチロー選手が使用するバットと同じく、アオダモ使っています。

久保田名人が当時語るに、

「他の選手より細く、ムチのように良くしなるバットがイチロー選手のバットです。当たる面積が小さいが、バットコントロールの良いイチロー選手ならではのバットです。」

とのこと。

白いバットは松井秀樹選手の使用するホワイトアッシュのバットです。グリップが太く、重いバットです。

どちらもモスト店内で実際に触ることができます。

▲2008年イベント時の久保田名人

 

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