「『外反母趾』と言うと、ハイヒールを履く女性がなるもの」
「おばあちゃんがなる、足の関節の変形でしょ?」
そんなふうに思っていませんか!?
じつは最近、子供の外反母趾が増えてきているのです。
「外反母趾」ってどんな状態?
足の親指の付け根の骨がポッコリと外側に飛び出していて、親指が内側に曲がっている状態を「外反母趾」と言います。
外反母趾になる第一段階は、足の裏のアーチが崩れること。
大きな橋の橋げたの部分が、半円のアーチ状になっているのを見たことがあると思います。また、トンネルもアーチ状になっています。アーチは、上からの負荷に耐えるのに最も適した形なのです。
足の裏も、人体の全体重を支えるため、アーチ状をしているのが正しい状態です。しかし、このアーチが崩れている人が近年増えています。
足裏のアーチが崩れることで、まず偏平足や開張足になります。この状態は、まだ外反母趾予備軍。しかし症状が進んでいくと、親指を足を動かす筋肉の道筋がしだいに小指側へずれていき、動かせば動かすほど外反母趾が進行していきます。
重度の外反母趾になると、親指の付け根の関節の隙間が大きくなり、関節が亜脱臼している状態になります。長時間歩くとズキズキ痛むようになります。
「外反母趾」にはどうしてなるの?
外反母趾の第一歩は「足裏のアーチが崩れること」と言いましたが、その原因の多くは、歩き方にあります。
①親指に力が入っていない
歩く時は、指のお腹で床をグリップするように歩きますが、足底の力が弱く、足指を使って歩いていないと、外反母趾になりやすいです。
また、「ペタペタ歩き」も外反母趾の原因です。
通常はかかとから着地し、最後に足指で床を蹴るようにして歩きますが、足の裏全体を「ペタッ」と一度に付く歩き方の人がいます。
足の裏のアーチが下がり、指の力が弱まるため、外反母趾になりやすくなります。
②足に合わない靴を履いている
外反母趾は、ハイヒールを履く女性がなりやすい、と言われてきました。
外反母趾をすでに発症している人はハイヒールを履くことを避けるべきですが、ハイヒールを履いていなくても外反母趾になる人もいますし、ハイヒールを日常的に掃いていても外反母趾にならない人もいます。ですので、一概にハイヒールが外反母趾に直結するとは言い難いです。
子供に多いのが、サイズや形が足に合っていないこと。「どうせすぐに履けなくなるから…」と大き目の靴を履かせると、足の裏を正しく使うことができず、外反母趾の引き金になります。
「外反母趾」のケア方法は!?
①歩き方を変える
ポイントは、「ゆりかご歩き」。
足の裏全体をドンと床に付くように歩くのではなく、かかと、足裏、指の付け根、指のお腹と、ゆりかごの動きのように滑らかに移動させる歩き方です。
足の指の筋肉も鍛えられて、続けるうちに足裏に筋力が付きます。
足の指には無理に力を入れたり、指を地面で蹴るように歩く必要はありません。あくまでも、ゆりかご歩きの流れの中で、自然に指に体重を乗せましょう。
また、足の動きに合わせて、体の重心を前方に移動させることも重要です。
②インソールを変える
アーチの崩れている部分を下から支え、健全な足のアーチをサポートしてくれます。
オススメなのが、話題のインソール「スーパーフィート」。足病医学に基づいて、足元を安定させ、足の動きをサポートしてくれるインソールです。
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③足裏のトレーニングをする
足の指で「グーチョキパー」をする動きや、セラバンドなどを使って足裏のトレーニングを行うことも、足裏の筋力を付け、アーチを上げ、外反母趾のケアに役立ちます。
適切なケアで、外反母趾は改善する!
筋肉も骨も未発達な子供は、足のトラブルを抱えがち。しかし適切なケアをすれば、改善するのが早いのも子供の特徴です。
子供は、痛みが出なければ「自分の足が変だ」とは言わないものです。親御さんがしっかりと見守り、トラブルを感じたら早めにサポートしてあげることが大切です。
これらのケア方法は、もちろん大人にも効果的。コツコツとケアを続けることで、外反母趾の改善を期待できます!